ISBN:4062748703 文庫 講談社 2004/09/15 ¥400
内容
一九七〇年の夏、海辺の街に帰省した“僕”は、友人の“鼠”とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。二人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、“僕”の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。
ISBN:4840220131 文庫 メディアワークス 2002/01 ¥536
ISBN:4840218447 文庫 メディアワークス 2001/07 ¥515

内容
“この場所を知らず 夢の地を目指し 夢の地に着いて この場所を知らず”
―Wherever I go, there I am.―

■歌声が聞こえる。 そこは、紅い世界だった。一面に紅い花が咲き乱れ、隙間なく大地を埋め尽くしている。
何もない、ただ蒼いだけの空が広がる。
……紅い草原に、再び歌声が聞こえた。
 人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅のお話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第4弾!
ジャイブ 2006/06/01 ¥567

内容
引っこみ思案でなかなか言いたいことを言えない千里は、入ったばかりの高校も休みがち。そんな彼女も、母親にすすめられ通うことになったサマースクールで、爽やかなハーフの少年・ジャスティンと出会い、じょじょに心を開く。だが、不登校の原因ともなった幼なじみの瑞穂が気になって…。ファンタジー小説の第一人者が、揺れ動く少女の心を瑞々しくもリリカルに描いた、ひと夏の青春物語。
ISBN:410401303X 単行本 新潮社 2003/08/28 ¥1,575

内容
1990年の芥川賞受賞以来、1作ごとに確実に、その独自の世界観を築き上げてきた小川洋子。事故で記憶力を失った老数学者と、彼の世話をすることとなった母子とのふれあいを描いた本書は、そのひとつの到達点ともいえる作品である。現実との接点があいまいで、幻想的な登場人物を配す作風はそのままであるが、これまで著者の作品に潜んでい・・・
文藝春秋 2006/04 ¥1,300
内容
伊良部、離島に赴任する。そこは町長選挙の真っ最中で…。「物事、死人が出なきゃ成功なのだ」直木賞受賞作『空中ブランコ』から2年。トンデモ精神科医の暴走ぶり健在。
文藝春秋 2004/04/24 ¥1,300

内容
人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば…。ここはどこ?なんでこうなるの?怪作『イン・ザ・プール』から二年。トンデモ精神科医・伊良部が再び暴れ出す
ISBN:4334728677 文庫 松尾 スズキ 光文社 1999/08 ¥480
内容
「私は大人だ」今、この日本でいったい何人の大人が、そう胸をはって言い切ることができるだろう。大人らしさとかでなくて。しがらみから独立した「大人」という素朴な生き物になること。私がもくろむのはそれだ。話題の劇作家が、「子供失格」だった人から「大人と呼ばれたい」人々までに贈る爆笑エッセイ。

感想
笑ってしまって電車の中で読むことが出来ません!
と至る所で好評なこのエッセイですが、私にはどうも合わなかったようです。面白いけど、特に爆笑と言ったわけでもなく「へー」という感想しか持てませんでした。
読みやすい。しかし、印象には残らない。
とても楽しみにしていただけあって残念でした・・
ISBN:4594049664 単行本 リリー・フランキー 扶桑社 2005/06/28 ¥1,575
ISBN:416320900X 単行本 文藝春秋 2002/05 ¥1,300
内容
「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。

感想
実は読む前までずっとミステリー小説だとばかり思っていたのですが、いざ読んでみるとコミカルなストーリー展開で予想以上に楽しめました。
ドラマ化しやすい内容ですよね、一部の話を除けばですが(苦笑)伊良部は一体誰が相応しいのか、色々考えてみたりとか。
10歳年を取った内山君が最適かなぁとも思ったのですが、カンニングの竹山さんもあっている気がします。

(追記)
ドラマ化されてるのですか!?しらなかった・・・!
しかも阿部さんて(笑)釈由美子は合っているなぁと思います。個人的には小池栄子かなとも思ったんですけど
ISBN:4101315116 文庫 新潮社 1994/03 ¥420
内容
ひとり暮らしの老人と子どもたちとの奇妙な交流を描いた中編小説。世界各国でも翻訳出版され、映画や舞台にもなった児童文学の名作である。アパートの大家のおばあさんと少女のふれあいをつづった『ポプラの秋』や、「てこじい」という異形の老人が印象的な『西日の町』など、死に直面した老人と子どもというモチーフは、著者が一貫して描…

感想
フォーティーンに引き続き、少年たちの青春ものです。
映画では何度もあるのですが、小説で涙を流したのはこの本が初めてでした。
『死』に興味を持った3人が、死期が近いと噂されている老人を探偵気取りで偵察。最初は距離置いていた3人と老人が、徐々に「友達」になっていき、そして3人と交流を持つようになってから生活に活気がついて来たおじいさん・・・・。
最終的には、3人が老人に望んでいたものが実際に訪れます。興味本位で触れてみたくなった『死』はとても重くて悲しくて、そして、そのおじいさんにとっては第二の出発地点でもあります。
おばけが怖かった3人は、おじいさんが死んだ事によって「あの世に知り合いがいる」と克服。こういう考え方って子供ならではだと思うし、そういった考え方が3人にとってのおじいさんの存在と言うものを強く印象付けさせているようで、最後まで涙が止まりませんでした。

私は去年の秋に祖母をなくしたのですが、その祖母の骨を見た時に感じた事、そして幼少の頃に呼吸のしかたを忘れて恐怖に襲われた事、見事木下君が同じ事を感じ、同じ経験をしている事に驚きました。

夏にもう一度読みたいと思う、素敵な1冊に出会えました。
文庫 新潮社 2005/11/26 ¥500
内容
東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない―。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。

感想
読み始めたばかりの時は薄っぺらい内容だなぁ・・・という印象を受けたのですが、短編を読み進める度に面白さは増して行き、最終的には個性的な4人の少年達の各々の位置づけとかキャラクター性に魅力を感じました。
やはり男の子同士の友情は良いですね〜。羨ましいです。
短編なのですぐに読み終わります。軽く本が読みたくなった人にはオススメかもです。
新潮社 1993/09 ¥900
内容
レベル7まで行ったら戻れない―。謎の言葉を残して失踪した女子高生。記憶を全て失って目覚めた若い男女の腕に浮かび上がった「Level7」の文字。少女の行方を探すカウンセラーと自分たちが何者なのかを調べる二人。二つの追跡行はやがて交錯し、思いもかけない凶悪な殺人事件へと導いていく。ツイストに次ぐツイスト、緊迫の四日間。気鋭のミステリー作家が放つ力作長編。

感想
宮部さんの小説はどうしてこう最後の最後で「やられた!!」と思うのでしょうか。
良い意味で裏切ってくれる内容にラストまで目が離せませんでした。
この分厚さで読み終わるのに4日も掛からなかったのが不思議です。宮部マジックだ
単行本 文藝春秋 2006/03 ¥1,680
内容
東京のはずれに位置する“まほろ市”。この街の駅前でひっそり営まれる便利屋稼業。今日の依頼人は何をもちこんでくるのか。痛快無比。開巷有益。やがて切ない便利屋物語。
文庫 角川書店 2005/05/25 ¥660
内容
高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。十三年ぶりの大祭をひかえ高揚する空気の中、悟史は大人たちの噂を耳にする。言うのもはばかられる怪物『あれ』が出た、と。不思議な胸のざわめきを覚えながら、悟史は「持念兄弟」とよばれる幼なじみの光市とともに『あれ』の正体を探り始めるが―。十八の夏休み、少年が知るのは本当の自由の意味か―。文庫用書き下ろし掌篇、掲載。

感想
月魚に引き続き、三浦しをん節炸裂の香ばしい小説でした(笑)
「持念兄弟」という兄弟よりも双子よりも親しい間柄で結ばれているサトシと光市。もうこの設定の時点で生唾じゅるり物なのですが、それ以上に荒太と犬丸がプンプン匂いました。
書き下ろし短編にも動悸が・・・・犬丸好きだ!

本編ラストの
契約のいらない友愛、約束のいらない拘束

というフレーズに心打たれました。
深い絆で結ばれた二人の関係がとても羨ましく、だからこそサトシの戸惑いも十分に分りました。
結局高校を卒業した後、サトシはそのまま都会暮らしをするのか、はたまた拝島に戻ってくるのか・・・
三浦氏の小説は読者に話の続きを考えさせてくれるのが嬉しいですね。
全体のストーリーもスピード感があるのにどこか夏の清清しさを感じさせる文面でさくさく読み進める事ができました。
犬丸の過去の話とか、個人的に一冊の本で出して欲しい。
それか、80年後の話とか・・・
講談社 2006/03/15 ¥580
内容
春。怪奇幻想文学館館長・北本氏と姿を消した美少女・来夢を探すため、大学生の耕平は北へ向かう列車に飛び乗った。謎の電話に導かれ、昨夏訪れた奇怪な洋館「黄昏荘園」に再び足を踏み入れた耕平が目にしたものは?数奇な運命に翻弄された耕平と来夢の四季が今その環を閉じる。心を揺さぶるフィナーレ。

感想
魔術シリーズ最終巻です。
私は青春アドベンチャー内で放送された第一作・二作までしか読んでいなかったのですが文庫版が発売されていたので早速購入。
ずっと続きが読みたかったものだったのであっという間に読んでしまいました。(気がつけば、第三作目すっ飛ばして読んでる・・・・)

コーヘイ兄ちゃんが予想以上に来夢依存症でビックリしました。
というよりラブラブっぷりに驚きです。
携帯を買ったのも、来夢とすぐ連絡が取れるようにするため、
車の免許を取ろうとしている目的が、来夢に何かがあった時、すぐに駆けつけられるようにするため等等・・・
コーヘイ兄ちゃん最高です。

七歳という年の差って30代ら辺まで来ると、さほど気になりませんがコーヘイと来夢のような年代で比べるとやっぱりコーヘイはロリコンに見えてしまうのが物悲しいですね・・・・
最初はロリコンと言われて「そんな仲じゃない!」と否定していたのにも関わらず、お父ちゃんに見せられた未来を見て「結婚してて良かった」的な発言は非常に矛盾していてイイ感じ。
お似合いカップルだと思います。
講談社 2006/03 ¥998
内容
新任教師は妖怪以上の存在感?妖怪アパートに(なぜか)滝が出現!一方、学校には超個性派の新任教師が着任して、新たな事件の予感…。

感想
アーチーチーアーチー!!!
という訳で、完結したのではないかと一時期ヒヤッとさせた妖怪アパートに新刊が無事出たとの情報を得たので早速購入しました。
相変わらず今回も萌えのオンパレードでしたね!
長谷好きとしては今回は活躍少なめだったのが悔やまれますが、その分新キャラ(の片方)千晶先生が非常に乙でした。

夕士の「舐めろ!」には思わず「あんた!!!」と突っ込みしたくなりましたが、萌えポイントは確実に上がりました。
この本を平常心で読め、腐女子視点を出さずに読めと言われてもまず無理な話です。

次は修学旅行編へ続く、とのことで楽しみです。
そしていつ読んでも美味しそうな食卓風景・・・
単行本 幻冬舎 2006/01 ¥1,470
内容
ホームレスを切望するサラリーマン、老婆を騙そうとする小心ギャンブラーら、落ちこぼれたちの純真を愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説。お笑い芸人として活躍する著者のデビュー作。

感想
「芸能人にしては」とか、そんな肩書き等関係なく面白い一冊でした。
短編小説だけど、必ずどこか些細な所で前の話とリンクしている部分がある所も面白かった。
「あ、絶対ここは次の話で繋がってる!」と予測しながら、次の短編を読むと、実際は思いもしなかった所だったりとか。
久々に、心がほっこりする一冊。
徳間書店 2006/03 ¥1,680
<あらすじ>
あなたを襲う夜ごとの悪夢 ーーそれはあなたの人格を乗っ取ろうとする邪悪な意識体かもしれない。そんな時、悪夢を退治し、救ってくれるのが、ドリームバスターだ。
地球とはまったく別の位相に存在する”テーラ”からやってくる16歳のシェンと師匠のマエストロ。彼らの世界は”ビッグ・オールド・ワン”と呼ばれる巨大な実験装置の暴走により、壊滅的な打撃を受けた。しかもその実験の被験者だった凶悪犯 が50人、私たちの世界に意識体となって逃げ込んできた。 私たちの夢の中へ。
ドリームバスターとは、私たちの夢のなかに潜り、凶悪犯を捕まえる賞金稼ぎなのだ。
シェンが追うのは「血まみれローズ」と呼ばれる最も凶悪な逃亡犯のひとり。実は彼女はシェンの母親なのだ。……宮部みゆきがはじめて壮大なアクション・ファンタジーに挑んだ人気シリーズ。物語はいよいよ佳境へ。時間とはなにか? 意識とは何か?  宮部みゆきの新しい世界をお楽しみください。

<感想>
一話ずつ、細やかに感想が消えた・・・・(号泣
文庫 角川書店 2004/05 ¥540
<あらすじ>
古書店『無窮堂』の若き当主、真志喜とその友人で同じ業界に身を置く瀬名垣。二人は幼い頃から、密かな罪の意識をずっと共有してきた―。瀬名垣の父親は「せどり屋」とよばれる古書界の嫌われ者だったが、その才能を見抜いた真志喜の祖父に目をかけられたことで、幼い二人は兄弟のように育ったのだ。しかし、ある夏の午後起きた事件によって、二人の関係は大きく変っていき…。透明な硝子の文体に包まれた濃密な感情。月光の中で一瞬魅せる、魚の跳躍のようなきらめきを映し出した物語。

<感想>
腐女子じゃなくとも、多少BLに関して知識があれば「こいつらヤバくないか!?」と思わずツッコミが入ってしまう一冊。
大変萌えです。
大層な萌えです。
「昨日の夜は暑かった」
発言は太一の名言。

とても静かな本です。
春や秋などの平穏な時期に読むと寄り一層楽しめるのではないかと思います。

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