太田 忠司 徳間書店 1999/05 ¥840

<内容>
復帰公演を前にした女優、百嶋美也子から警護を依頼された野上探偵と俊介は、二十年前に銀扇座で行われた公演が事件を解く鍵であると考える。当時の関係者の周辺を洗っていくと、そこには意外な事実が…。そして惨劇は起こった。本番前の稽古中、共演の俳優、水越蒋太郎が舞台で十字架に磔となったまま短刀で刺されて死亡したのだ。まさにそれは「予告」どおりの死に様であった。事件は野上や俊介たちまでも巻き込み、意外な方向へと展開していく。

<感想>
太田さん、やってくれました。ある意味読者の期待を裏切らないですね。
でも、上巻の衝撃があまりにも強かったせいで、逆に下巻は勢いが無かったかなぁ・・・。俊介ではなく、今回は野上さんが中心的に調査にあたっていましたからね。それに、事件を解決するまでがちょっと急展開だったかな。結局、警部組のピンチで慌てて不完全燃焼な事件の真相を話してしまいましたからね。
それにしても、久々の池田君の登場でニヤリ。しかも眼鏡ときましたか。さり気に眼鏡率の多い狩野俊介シリーズに個人的に拍手です。

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